顎関節症治療|千葉市稲毛、京成稲毛の歯医者

顎関節症治療

顎関節症とは

顎関節症とは、「あごに痛みがある(関節疼痛)」「あごが鳴る(関節雑音)」「口が開けづらい(開口障害)」といった症状に代表される、あごの関節に障害が起きる病気です。上記の他にも、耳の辺りがなんとなく重い感じがする。グッと噛みしめると違和感がある、 朝起きると口が開かなくなっていたことがある。顎がよくはずれそうになる。関節が突っ張ったかんじで、口の開閉がスムーズにいかない。といった症状が挙げられます。 顎のまわりの筋肉によるものと、関節そのものに障害がある場合が考えられます。病態や症状の重さによって治療法はさまざまですが、多くは2~3ヶ月ぐらいで症状が緩和されます。症状が重く、なかなか改善しない場合には、大学病院の専門医に治療を依頼する場合もあります。

顎関節の仕組み

歯科医が扱う“顎関節”は、体の他の部位の関節と名称こそ類似していますが、正中線(体の真ん中)をまたぐ関節頭が前後、左右、上下に複雑な動きをおこなう特殊な関節です。また、互いにもう一方の顎関節に影響を与える相互関係にある点も特徴的です。

顎関節は、耳の穴の前方にあって、下顎頭という骨のでっぱりと、下顎窩という骨のへこみ、そして関節円板からできています。関節円板は、帽子のように下顎頭にぶらさがっていて、顎が動くときに、骨と骨がこすれないように、クッションの役割をしています。関節円板のおかげで、顎関節はなめらかに動くことができるのです。

正常な顎関節の動き方

顎関節は、前後運動をする関節です。口を閉じているとき、関節円板は下顎頭と下顎窩の間にあり、口を開けると、関節円板は下顎頭といっしょに前方に移動します。

関節円板に異常がある場合

口を開けると痛い、大きく口を開けられない、顎を動かすとカクンカクンという音がするという顎関節症の症状は、関節円板のズレや変形が原因となっています。

関節円板の変形が大きい場合

関節円板が前方にズレていたり(前方転移)、変形が大きすぎたりすると、口を開いたときに、円板の転移によって関節空隙が狭くなり、シャリシャリといった音がしたり、下顎頭がひっかかって、痛みを伴う開口障害がおこったりします。

関節円板の変形が小さい場合

関節円板の変形がそれほど大きくない場合は、ひっかかりがはずれて、下顎頭が関節円板の下にもぐり込むことができるので、口を大きく開けることができます。そのときにカクンカクンという音が出るのです。

顎関節症の原因

顎関節症は様々な要因が重なって起こります。かみ合わせの問題、歯ぎしり、悪習癖(かみ癖や食いしばり)、ストレスなどによって過度な負担があごにかかると、それらが重なり合って発症すると考えられています。自分の生活習慣や癖を見直し、要因が多い場合は減らすように心がけましょう。

顎関節症の分類

顎関節症は、その症状によっていくつかに分類され、それぞれ治療法が異なります。

Ⅰ型

あごのまわりにあるに障害が起こるもので、主に咀嚼筋(かむときに使う筋肉)に痛みが生じます。咀嚼筋とは、口を閉じる筋肉で、こめかみの辺りにある「側頭筋」や、頬の下にある「咬筋(こうきん)」などがあります。また、口をあける筋肉の、あごの後ろにある「顎二腹筋」や、首のまわりの筋肉が痛むこともあります。

Ⅱ型

顎関節を覆っている関節包や靱帯に障害が起こるものです。顎関節周辺に大きな負荷がかかって、炎症が生じ、痛みが出てきた状態です。

Ⅲ型

顎関節のクッションである関節円板が、正しい位置よりずれてしまった状態です。口を開閉すると「コキコキ」と音がしたり、口を開けにくくなったりします。

Ⅳ型

関節部分の骨に障害が起こった状態です。顎関節に大きな負荷が繰り返しかかる、あるいは長時間持続してかかり、骨が変形します。下顎の骨の上部が削り取られたり、出っ張ったりし、口を開閉すると「ギリギリ」と音がしたり、炎症による痛みが生じたりします。

Ⅴ型

Ⅰ~Ⅳ型に当てはまらないものです。

顎関節症の治療法

顎関節症は様々な要因が重なって起こります。かみ合わせの問題、歯ぎしり、悪習癖(かみ癖や食いしばり)、ストレスなどによって過度な負担があごにかかると、それらが重なり合って発症すると考えられています。自分の生活習慣や癖を見直し、要因が多い場合は減らすように心がけましょう。

運動療法

口をまっすぐ開けたり、大きくける練習(開口訓練)をするなど、あごの運動を行います。

薬物療法

痛みが強い場合は、消炎鎮痛薬などを用いて症状を緩和します。

スプリント療法

歯を覆って顎の関節を本来の位置に誘導するための「スプリント」という装置を使用します。スプリントは、かみ合わせを安定させたり、歯ぎしりや食いしばりによって顎関節や筋肉にかかる負担を軽減させます。

理学療法

筋肉が慢性的に痛む場合は、患部を温めて症状の緩和を図ります。